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ロックオンは永遠の右側で、 声優では三木眞一郎さんを崇拝。
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今日はここで終わります!つづいててすみません。

久しぶりに夫婦水入らずでと、子供たちが言ってくれたため、今日はグラハムとデートに来ていた。といってもまだグラハムの姿は見えない。会社帰りに直接向かうので待ち合わせしようと約束していたので、ロックオンは待ち合わせ場所である噴水の前に来ていた。近くにはショッピングモールや食事どころも多く、この噴水はよく待ち合わせに使われるらしい。ここについてからもう15分が経とうとしているが、何人ものカップルが

落ち合っては去っていく。初めのうちはほのぼのとその光景を眺めていたが一人で待つ時間が長くなるにつれ、だんだんとさみしくなってきた。

仕事が長引いて抜け出すのに時間がかかっているのだろう。グラハムの都合をそう思いやってじっと待っていたが、電灯がちかちかと点きはじめたころには、自分だけが楽しみにしていたのではないかと、悲しくなってきていた。

 そうしたところにやっと、ロックオンの夫であるグラハムがやってきた。彼にしては珍しく息を切らしている、どうやら走ってきたようだった。


「すまない、先方の都合で会議が押してしまった。いや、言い訳などするべきじゃないな。君をこんなに一人で待たせてしまって、謝るよ。」


そう言ったグラハムの顔は本当にすまなそうで、待たされたことには腹が立つというよりも悲しくなっていたためか、グラハムに会えたことが嬉しくて先ほどの落ち込みなどどこかにいってしまった。しかし、すぐに許してやるのもあれなので待たされた仕返しにすこし文句を言ってやろうと口をとがらせた。


「ほんとだよ、こんなとこで何十分も待たせやがって。」

「悪かったよ。あぁ少し冷えてしまっているね。」

桜の咲く時期とはいえ、やはり夜になると寒いと感じるくらいの温度になっていた。グラハムは労わるようにロックオンの頬に触れると、眉をよせた。

「機嫌をなおしてはくれないか?」

「美味い店に連れてってくれよ。」

「あぁ、おいしいイタリアンの店を見つけたんだ。さあ、行こうか。」

「イタリアン…。」

「すまない、気分じゃなかったかい?では、違う店にしようか。何か食べたいものは?」

「いや、いいぜイタリアン。あんたが薦めるんだおいしいところに違いない。」


ロックオンがそう言うと、グラハムは「ああ、久しぶりにいい店だった。」と言いロックオンの腰に手を回し促すように歩き出した。ロックオンは、グラハムのこういった動作が未だに恥ずかしいのだが、グラハム本人はたいそう気に入っているらしく二人で歩くときは必ずしてくる。昔は抵抗しぶつぶつ文句を言ったりもしていたが、グラハムが聞き入れてくれるはずもなく、こちらが妥協せざるを得なかった。


***


五分も歩くと店が見えてきたようで、グラハムが数メートル先の店を指差した。

看板には「Spiaggia」と書かれていて、その店の名前を見たロックオンは「この店は」と小さく呟いていた。グラハムがこの店を選ぶなんて。あいつが昔経営していた店と同じ名前のイタリア料理店だった。まさかあいつがいるなんてことは…そんな最悪の考えが頭をよぎった。グラハムもあいつの職業までは知らなかったはずだし、俺も言わなかった。

けど…ここはあの店とは全然雰囲気もちがうし、同じ名前というだけかもしれない。そうだよ、こんなところで会うはずがないじゃないか。それにここまできて入らないというのもグラハムに変に思われる。そんなことを考えながらしばらくだまりこんでしまった俺を心配したのかグラハムが顔を覗き込んできた。


「どうかしたかい?」

「いや、なんでもないよ。」


体調が悪いなら無理しないで家に帰ろう、と言ってくれたグラハムに心配しすぎだといって、笑った。
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